八木病院発 よろず健康アドバイス …11 点眼薬の基本

八木病院「よろず健康アドバイス」

 今回は点眼薬の基本についてお知らせします。点眼薬には薬として効果を持つ主成分以外にも色々な添加物が含まれています。例えば主成分を水に溶解させるための可溶剤、開封後のまつげや手指による汚染防止のための防腐剤、涙の浸透圧に近付ける等張化剤などです。
 これらの添加剤は人によっては接触性皮膚炎、びらん性表層角膜炎などの副作用を起こすことがあります。このため決められた点眼回数を守り、早く治りたいからと回数を増やすことはよくありません。点眼後、長時間充血やゴロゴロ感がある場合は点眼を出してもらった先生に相談することが重要です。
 次に保存条件です。別に規定されていなければ一般に室温とは1℃〜30℃、冷所とは15℃以下を意味します。15℃以下といっても凍ってしまうと変質を起こすものもありますのでご注意下さい。
 使用期限とは未開封で適切な保管(上記の保存条件)がなされた場合に効能を維持できる期限のことです。開封したものは大体1か月以内に使用し残りは廃棄することをお勧めします。
 1回に点眼する量は1滴で十分です。結膜のう(眼とまぶたの間)に溜められる最大液量が25〜30μlであるのに対し点眼薬の1滴は30〜50μlですので1滴以上点眼しても目の外に流れるか鼻涙管から鼻へ流れてしまいます。この理由により2種類以上の点眼をさす場合、相互の点眼薬の影響がなくなる5分以上空けるのが良いとされています。
 次に点眼時の注意についてお話します。
①点眼する前には必ず流水で手を洗う。
②キャップを外した点眼容器の先には顔やまつげが触れないこと。外したキャップは逆さまにして置く。
③キャップをもとに戻すとき点眼容器の先に手が触れないように気をつける。
④流れ出た目薬は拭き綿やティッシュペーパーで拭きとる。

 点眼は自宅でできる治療だからこそ、このような基礎を知って頂けたらより効果がでるのではと思います。
八木病院 眼科医師 八木さえ子
八木病院 TEL 03-3912-3121

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八木病院発 よろず健康アドバイス …10 ご存知ですか?「肺年齢」肺の生活習慣病COPD

八木病院「よろず健康アドバイス」

 生活習慣病と聞いてどんな病気を思い出しますか?
たぶん、「よろず健康アドバイス..5」を読んでいただいた方なら「糖尿病、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症」とお答えになるはずです。
 では、皆さんはCOPDという病気をご存知ですか?
COPDという病気はこれまでに肺気腫、慢性気管支炎と呼ばれてきた2つの病気を一緒にした病名で、慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の頭文字をとったものです。
この病気COPDは発症原因の90%以上が喫煙とされ喫煙習慣が長ければ長いほど発症する可能性が高まるため、別名「肺の生活習慣病」と呼ばれています。
 肺は直接外の空気に接しているので、タバコの煙に含まれている有害物質(ニコチン・タ−ル・一酸化炭素等)を長い間吸っていると空気の通り道である気管支や肺胞が傷つき、その結果、普段から咳や痰が多くなったり、少し動いただけで息切れを感じるようになるのです。
COPDを放置して病気が進行すると息苦しさが増悪し日常生活に支障をきたすようになるため、早期診断が必要です。

COPDの診断には肺活量「肺年齢」の検査が重要です。
1秒率※1が70%未満の方はCOPDの可能性が高いと考えられます。 
下記の危険度チェックをして下さい。
1つでも思い当たる方は、 「肺年齢」の検査をぜひ受けてみて下さい。
ご自分の肺が年齢相応のものなのか? それとも実年齢より肺が歳をとっているのか?
ご自分の肺年齢に愕然とするかもしれません。

●COPDの危険度チェック
□ 40歳以上である
□ 現在タバコを吸っているまたは、以前吸っていた
□ 風邪でもないのに長期間 咳がでる
□ 長期間、痰がでるまたは、痰が多い
□ 軽い運動で息切れがしやすい
□ アスベスト等の職業に従事していた

※1 1秒率:1秒量※2を息の全量で割った値
※2 1秒量:最初の1秒間で吐ける息の量
八木病院健診室 松本かお里
TEL 03-3912-3121

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八木病院発 よろず健康アドバイス …9 介護サービスって何?

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 介護サービスは介護が必要になった時、介護される側と介護をする側の負担を軽減するサービスです。大きく分けて在宅サービスと施設サービスに分けられます。要介護1〜要介護5の認定を受けた方が受けられるサービスです。介護度によって支給限度額が決まっているので範囲内でどのような介護サービスをどの程度利用するかを組み立てる介護計画を作成する必要があります。
介護(在宅)サービスの種類は?
 自宅で行うサービス=訪問介護(ホームヘルパーが訪問し身体介護や生活援助を行います)。訪問入浴介護(移動入浴車などで訪問し入浴介助を行います)。訪問リハビリテーション(機能訓練の専門家が訪問しリハビリを行います)。居宅療養管理指導(医師、歯科医師、薬剤師、歯科衛生士などが訪問し、薬の飲み方、食事など療養上の管理、指導をします)。訪問看護(看護師が主治医の指示に基づき訪問し床ずれの手当て、点滴の管理など行います)。
 施設に通うサービス=通所介護(デイサービスセンターで食事、入浴などの介護や機能訓練、レクレーションなど受けられます)。通所リハビリテーション(介護老人保健施設、病院、診療所で自立した日常生活を送るための機能訓練などを受けられます)。
 短期間施設に入所するサービス=短期入所生活介護(介護老人福祉施設などに短期間入所して食事、入浴、機能訓練などの介護が受けられます)。短期入所療養介護(介護老人保健施設などに短期間入所して医療や介護、機能訓練など受けられます)。
 施設に入って利用する居宅サービス=特定施設入居者生活介護(有料老人ホームなどで入浴、食事、機能訓練などが受けられます)。
 その他のサービス=地域密着型サービス(住み慣れた地域を離れずに生活を続けられるように地域の特性に応じた柔軟な体制で提供されるサービスです。日帰りサービス、夜間サービス、グループホーム、複合的なサービス、小規模施設サービスなどあります)。福祉用具貸与(車椅子など福祉用具のレンタルが出来ます)。福祉用具購入(ポータブルトイレなどの用具の購入が出来ます)。住宅改修(手すり、段差解消などの改修を行います)。
 等様々なサービスがあります。受けたサービス費用の1割を支払う義務があります。介護サービスの限度額を超えた分については全額自己負担になります、介護サービスの計画は介護支援専門員(ケアマネジャー)によってご本人や家族の要望、要介護度、心身の状況に応じて作成されます。
八木病院居宅介護支援事業所 介護支援専門員 宮良良子
TEL 03-3912-3121

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八木病院発 よろず健康アドバイス …8 介護保険って?

八木病院「よろず健康アドバイス」

 日頃介護について分からないことが多いと、質問があります。その中から特に多く質問されることをQ&Aにしてみました。2回に分けて掲載させていただきます。
Q…介護保険証が送られてきたけど、どうすれば良いの?
A…65歳になると自動的に第一号被保険者となり被保険者証が送付されます。要介護認定申請をする必要のない人は使用しません。介護保険を利用する際に必要となりますので、大切に保管してください。
Q…今は元気だけど将来が心配、認定申請しておいたほうがよいの?
A…今、お元気な方は認定の申請は必要はありません。介護が必要になった時に、申請してください。
Q…介護保険証は持っています。介護を受けたいのですが、どうすればよいのですか?
A…申請が必要です。介護保険証があっても、サービスを利用するには要介護認定を受けることが必要となります。
Q…要介護認定申請はどこに行けば良いの?
A…地域包括支援センターです。市区町村役場の介護保険課に問い合わせてください。申請は本人のほか、家族でもできます。次の所にも申請の依頼ができます。→居宅介護支援事業所、介護施設。
Q…地域包括支援センターってどんな所?
A…地域の高齢者のさまざまな相談にのってもらえるところです。保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどがおります。
Q…申請に必要なものは?
A…申請書、介護保険証、(40歳〜64歳の方は健康保険証)、医院または病院名と、主治医の氏名(フルネーム)が必要です。
Q…介護してくれる同居家族がいる場合でもサービスの申請ができますか?
A…できます。介護保険のサービスは、サービス事業所や施設が行うサービスのほかに、住宅改修や福祉用具などのサービスもあります。このような場合も申請が必要です。
Q…認定結果が送られてきた後はどこに相談すれば良いの?
A…ケアマネジャーのいる居宅介護支援事業所に連絡します。認定結果が記入された介護保険証と、同封してある居宅介護支援事業所一覧から選びます。今後のサービスプランを、相談しながら作成していただけます。
★次回は介護サービスって何? を掲載します。
八木病院居宅介護支援事業所 ケアマネジャー 宮良良子
TEL 03-3912-3121

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八木病院発 よろず健康アドバイス …7 ジェネリック医薬品とは

八木病院「よろず健康アドバイス」

 今回はTVコマーシャルなどで最近よく目にするジェネリック医薬品についてお話します。
 病院や調剤薬局でもらう処方せんの必要なお薬には、大きく分けて先発医薬品と後発医薬品があります。製薬会社が独自につける「商品名」に対して、お薬に含まれる有効成分名を「一般名(generic name)」ということから、後発医薬品をジェネリック医薬品とも呼んでいます。
 新薬の開発には10〜15年もの歳月と数百億ともいわれる投資が必要と言われています。そのため新薬を開発した製薬会社は、専売特許として20〜25年間は独占して製造・販売をすることができる仕組みがあります。これが先発医薬品です。
 一方、この特許が切れた後に、各製薬会社から一斉に製造・販売される同一成分薬の総称がジェネリック医薬品です。先発医薬品と比べると、研究開発の期間・費用が格段に抑えられるので安い値段で販売することが可能なのです。
 有効成分は同じものなので用法・用量や効能・効果も原則的に同じです。どちらも薬事法により規制されているので品質に差はないものと考えられていますが、保存料や着色料などの添加物はメーカーごとに異なるため、錠剤の大きさや味、においなどに違いがあるほか、製品によっては効果が異なる可能性があります。
 日本ではジェネリック医薬品の数量シェアは20%程度と、欧米に比べて普及が進んでいないのが現状です。価格の安いジェネリック医薬品の普及により、患者さま個人の負担額が減るだけでなく、医療費全体の削減にも効果があるとみられています。
 取り扱いのある医薬品の種類や負担額の軽減幅などは、医療機関によって差があります。また、患者さまの病気の状態は十人十色です。医師はそれぞれの患者さまにとって最適なお薬を選んでいるので、すべての医薬品がジェネリック医薬品に変更できるわけではありません。自己負担金が下がらないこともあります。
 気になる点、不明な点はかかりつけの病院や調剤薬局でご相談してみてはいかがでしょうか。
八木病院 薬剤師 留目玲奈
TEL 03-3912-3121

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八木病院発 よろず健康アドバイス …6 メタボリックシンドロームについて

八木病院「よろず健康アドバイス」

 メタボリックシンドローム(内蔵型脂肪症候群)とは内蔵脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のどれか2つ以上合わせもった状態のことをいいます。平成20年度から始まった特定保健指導でも、診断基準に腹囲が含まれ、さらに注目されるようになりました。
 日本人の三大死因はがん・心臓病・脳卒中ですが、そのうち心臓病と脳卒中は動脈硬化が要因となる病気です。内臓脂肪は皮下脂肪と違って蓄積も燃焼もされやすいのですが、多くなりすぎると悪玉物質が増えて、血栓が出来やすくなったり、血圧が上昇したりと、血管に悪影響を及ぼすようになります。
 内臓脂肪を減らすには、食事内容や運動の改善が大切になってきます。
【食事】
急激なダイエットはリバウンドの可能性が高く、筋肉量も減るため基礎代謝量が低下し、逆にやせにくい体質になってしまいます。
まずは今の食事の状態を手帳などにメモしてみましょう。何を食べて、何を食べすぎて、何が足りなかったのかが分かるようになります。
そして食事は腹7〜8分にするよう心掛けましょう。もし食べすぎた場合は、その日や翌日に自分で食事量を減らすように習慣づけすれば、極端な食べすぎを防ぐ事が出来ます。
また、野菜から食べるのもお腹が落ち着くので、食べすぎ防止になります。
【運動】
激しい運動をするよりも、ウォーキングなどの有酸素運動が効果的です。
脂肪は消費されるのに時間がかかるので20分以上行い、習慣づけるようにしましょう。
運動する時間がない人は、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段で上るなど、エネルギーを消費しましょう。
食事も運動も継続することが大切なので、目標は高くしないこと。3ヶ月〜半年で現体重の5%減を目指し、低い目標を達成できる方が長続きします。
また、持病をお持ちの方は主治医に運動や食事の改善点を相談して指示を仰ぐことも大切です。
八木病院 管理栄養士 大口みほ
電話:03-3912-3121

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八木病院発 よろず健康アドバイス …5 生活習慣病について

八木病院「よろず健康アドバイス」

 生活習慣病とは「糖尿病、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症、高血圧」などの生活習慣と深く関与している疾患の事を言います。
 この病気が怖いのは症状が悪化するまで自覚症状がないことです。そのため、発症してから気づく頃には病気は進行して、治療が大変です。また、病気が1つだけでなく糖尿病と高脂血症など、重複して発症することが多いのも特徴です。
 日本人の3大死因と言われるガン・脳卒中・心臓病になる確率が、生活習慣病にかかっている方は生活習慣病ではない人の数十倍高くなると言われています。
 生活習慣病を予防するには「食生活、運動、休養、喫煙、アルコール」などの生活習慣を見直してみましょう。
☆食習慣☆
 高カロリー、高脂肪、塩分過剰な食事、不規則な食生活、偏った食事は生活習慣病の発生率を高くします。肉中心よりも魚・野菜・海藻・きのこ類を多く取り入れた食事を摂るようにしましょう。
☆運動☆
 運動する機会が減り、慢性的に運動不足になっている方が多いと思います。本格的な運動をするのは難しい方でも、エレベーターやエスカレーターを使わず階段を利用するようにしたり、1駅分歩くなど軽い運動を心掛けましょう。
☆休養☆
 夢中になれる趣味などでストレス解消をしましょう。また、休養中もうっすらと汗をかく程度の運動はストレス解消に繋がります。
☆喫煙☆
 タバコは生活習慣病だけではなく、さまざまな病気の引き金になる可能性があります。本数を減らすか禁煙をお勧めします。
☆アルコール☆
 楽しい適度な飲酒は問題がありませんが、過度の飲酒は肝臓に負担がかかり、アルコール依存症の原因になることもあります。週に2日は休肝日を作りましょう。
 生活習慣病は早期発見、早期治療が大切です。健康診断、定期検査など必ず健診を受けるようにしましょう。当院では生活習慣病や食事に関する講習会を4月より定期的に実施します。ご希望の方はお問い合わせください。
八木病院 管理栄養士 大口みほ
電話:03-3912-3121

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八木病院発 よろず健康アドバイス …4 リハビリテーション最新事情 2 ― 認知運動療法とは何か

八木病院「よろず健康アドバイス」

 認知運動療法は、イタリアの神経内科医ペルフェッティによって考案された、運動学習理論を基に構築された訓練方法で、身体と脳を一つのシステムとしてとらえています。身体の一部に不具合が生じると、脳はそれを解決するべく直ちに新しい運動方式(代償運動)を開発するのですが、実はそれが身体の物理的構造と合わないことも多く、さらに新しい運動方式に変えられていき、その連続の先には身体を脅かすような変形や痛みを生み出すこともあります。この様に最初に生じた不具合だけでなく多くの領域を巻き込んだ状況が生まれるのが、システムの特徴です。実際に膝痛を訴えてこられた患者さんをよく評価すると、真の問題点が足首や足裏にあることが多く、その場合には膝の治療だけでは不十分であることは明白です。もちろん脳実質そのものに不具合が生じる脳卒中などの病気では、脳機能の混乱の為にさらに深刻な異常システムが組織されてしまいます。マヒ特有の筋肉の硬さなども、新しく組織化された脳回路の結果なのです。
 このような状況に介入し、患者さんが自分の身体を感じ、思った通りに使えるような、より健全な展開性のある方向へ脳システムを改変していくことを目的としています。具体的には,セラピストが課題を提示し、患者さんはそれを考えるという形式で進みます。「足首を上か下に動かしますがどちらなのか感じて下さい」「今親指は伸びてますか? 曲がってますか?」患者さんは、自分の身体と深く対話し、身体の声を聴かなければなりません。この様に身体に注意を向けることが適正な脳の回路を立ち上げることにつながるのです。麻痺や変形の改善などは、その結果として生じるものなのです。「これはRecoveryじゃなくてCreationだね」と語られた患者さんもおられます。ご興味のある方は、一度ご相談ください。
参考文献:『脳の中の身体』宮本省三(講談社現代新書)

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八木病院発 よろず健康アドバイス …3 リハビリテーション最新事情

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 リハビリテーションにも進歩があります。古くは昭和40年代の筋力増強理論から、現在は脳機能そのものを改変していこうとする運動学習理論まで、病態や症状に合わせた数々の訓練が開発されてきました。
 高齢化社会を迎え、また医療技術の進歩に伴い、何らかの形でリハビリテーションを経験する方も増えていると思いますが、その際に大切なことは、多種多様にある訓練方法から自分で良いと感じるものを選択するということです。
 加齢による動きにくさにしても怪我や病気による動作障害にしても、身体と脳のつながりが適正な状態になっていないことが大きな要因であると、脳科学や神経心理学といった様々な基礎科学の知見から判明しているのです。自分の身体は今どのような形になっているのか、どのような感覚なのか、自分はどのように動きたいのか、そういったことを思考していく上位の脳機能と、実際に筋肉を縮ませたり伸ばしたりして関節を動かす下位の運動機能とがつながって初めて、状況に合わせた複雑でしなやかな動作を構築することができるのです。そこには個人の心のありようという大きな問題が関わってきます。リハビリテーション訓練は、この極めてプライベートでデリケートな問題も含めて開発されなければなりません。なぜなら感覚は個人的なものだからです。同じ布を触っても人それぞれ異なる感覚が生じます。これを他人が決めることはできません。どう歩きたいか、それも個人で異なります。歩くスピードや歩幅はその人が決めるものなのです。
 近年、これら最新の知見に基づき、不適正となった身体と脳のつながりを改変していくための認知運動療法という新しい治療理論が考案され、徐々にですが全国で展開され始めています。当院でも開始しておりますので、次回(1月号)で、またお話ししていきたいと思います。

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八木病院発 よろず健康アドバイス …2 胃内視鏡検査について

八木病院「よろず健康アドバイス」

 最近、消化器内視鏡検査がさまざまなところで取り上げられています。今回はその中の、胃内視鏡検査に関してアドバイスしたいと思います。
 元来、日本人には胃がんが多いと言われています。現在でもがん死亡率では肺がんに次いで第2位の疾患です。胃がんを見つける検査はさまざまな方法がありますが、私自身の臨床経験に基づく私見としては、内視鏡はかなり有効と考えます。
 さらに以前と違い、早期であればお腹を切らずに内視鏡手術でがんを切除し、完治させることも可能となっています。
 胃がんだけではなく、ヘリコバクターピロリ菌が原因となる胃・十二指腸潰瘍が見られる方も多くいます。症状があるのに我慢していた方が、いよいよ重症となり、救急病院に搬送されることも珍しくありません。これらの疾患も内視鏡検査で予防や早期治療が可能です。
 内視鏡検査は、長いチューブ状の電子スコープという超小型カメラを、口または鼻から挿入し、食道→胃→十二指腸へと進め、医師はスコープから送られる画像をTVモニターで確認します。のどの感覚を鈍らせてカメラを飲み込みやすくする程度の緩い麻酔下であれば、被験者の方も同時にモニターを見ていただくことも可能です。
 経鼻内視鏡は管が細く苦痛が少ないと言われる反面、カメラの解像度がやや低く、精密検査には不向きという欠点があります。腹部症状がない、胃の病気の既往がない、胃がん家系ではないなどの条件がそろっている方が、念のために確認する程度ならいいのですが、よりクリアな画像で精密に検査をするためには、経口の方が良いというのが現状の認識です。
 病気に対しては、早期発見、早期治療が重要です。内視鏡検査はそのどちらにも非常に有用と言えます。まずは内視鏡検査で、食道・胃・十二指腸の状態を把握しておくことをお勧めします。

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